子供が自主的・創造的に動くようになる方法
子ども達の自主性を引き出すためには、知識を与えること
が最近思っていることである。
だけど危険でもある。
コーチが知識を与えなければ、
コーチが描く理想、育てたい子供にはなりえない。
コーチングの前にティーチングあり著者:原晋 「フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉」P32より引用
子供に知識があれば、
取捨選択が可能になり、
選んだものを組合せられる。
さらに知っていること同士を繋ぎ合わせたり、
物事を分析したり、
あるいは新たなものを創造することができるようになる。
何も知らない状態から、子供に全てをまかせ、
いきなりそれらを引き出そうとすることは困難である。
強い組織をつくるには、コーチングの前に「ティーチング」です。著者:原晋 「フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉」P33より引用
それはブルームの教育理論でも語られている。
知識はピラミッドのなかでは下積み部分。
その上の積み重ねがなければ
「自主性」という目標に到達することは困難であ る。
知識の積み重ねによって教育者の理想の方向へ導き、
目的へと子供たちを導くためには、
この下積みが必要不可欠なんだと教育理論からもわかる。
「自主的」とは人の話を聞かないこととは全然違う※2019/10/5追記いまの若い人たちは「自主性」という言葉の中で育ってきたと言えます。個性の尊重とか、自主性を重んじるという教育を受けてきた。ですから、彼らは何事も自主的にしなくてはならないと思い込んでいます。著者:井村雅代「井村雅代コーチの結果を出す力 あと「1ミリの努力」で限界を超える」P86.87よひ引用
なんでも自分で学ぶことなんて無理な話。
成功した人から知識を得る、先人から語り継がれたことを得ていく、これも自主性を作るためには立派な行動なんですよね。
自主性を求めるなら、たくさんの知識と
それを分析できる力が不可欠だと思います。
このような考えを持つようになった のは、
中学・ 高校での勤務を振り返ったとき。
教え子をみて思ったように子ども達が成長しなかったこと、
これがきっかけである。
「自主性」という言葉が好きで、
他の教師へのアドバイスもそうだし、
子供にも「自由にやれば」と言っていた。
しかし、あるとき子どもたちが
何も無い空っぽの状態から、何か生み出す可能性は
極め て低いと感じるようになった。
さらに他にもある。
部活でも、子どもの自主性に任せて
自由で楽しい野球をやらせてみたこともある。
「自主練習中心」の練習もした。
子供が自主的に成長できれば最高だ
それに勝る教育的愛情はないのかもしれない。
ただただ、思ったような成果が出なかった。
強い組織をつくる初期段階でコーチングを使っても効果はないでしょう。なぜなら、未熟な組織では、どのように行動すれば目標に到達できるかわからないからです。著者:原晋 「フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉」P33より引用
創造性ができあがるというプロセスがあるんだと
反省をした。
正しい過程を踏まなければ、目的は達成できない。
中・高で教えていた当時は自分の理論に
酔っていて気づいていなかった。
これは、小学生を教えるようになってから学んだこと。
いくら子ども達に自由にやらせていても
何も新しいものは生まれなかった。
当然である。
知識もないのに、自由にさせれば、
遊び始めるのは目に見えている。
情報が何もないから、やるべきことがわからない。
知っていることの積み重ねは、小学生にはほぼない。
ゼロだ。
小学生の脳内は真っ白なキャンパスだから。
最近、大学で野球をやっている教え子に会った。
言われたのは、当時は確かに楽しかったですが、
進学した先で感じたのは僕自身知識の無さでした、
それを克服するのに困りました。
と言われた。
それは何故なのか、 話を聞いてみると
中学時代に野球の知識について教わってこなかっ たことで、
楽しむだけの知識のない野球 を教えていると、
彼と経験と同じような失敗が起きてしまう。
という自主性のある指導を
指導者は、 楽しく野球をさせる
という意味を履き違えてはならない。